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アンティーク着物の流行

アンティーク着物の流行

 一枚の着物は、一反(約1112m)の布からできていて、解けば八枚の長方形の布になります。私達の先祖は着物を充分に着物として着た後、その布を布団や袋物など違う形に縫い変えて活用するというように、布を大切に愛したものでした。

着物を着なくなり、縫い替える人も居なくなった時、着物は古着として二束三文で処分されて行ったのです。しかしそれらは、素晴らしい織物であり、綺麗な染めや刺繍が施されていて、まさに伝統工芸の集約的素材だったのです。今同じものを創ろうとすると、伝統工芸の技術者も少なくなり、とても高価なものになってしまいます。

今までは、縁日に店を出している古物商の傍らに、無造作に積み上げられた古着の山にそれらは埋もれていたのです。

マニアの間でしか売り買いがされていなかった古着が、素材の良さや制作工程の技術に感銘したのかどうかはわかりませんが、若い人たちに「超ーカワイイ!」なんてもて囃され、じわじわとアンティーク着物ブームがやってきました。街の古着屋さんは、アンティーク・ショップとなり、店先に古い着物と帯をコーディネイトしてディスプレイされ、今までには考えられないほどお洒落な存在になりました。

 インターネットのオークションにも数多くのアンティーク着物のサイトが見られるようになり、人々の関心の強さを感じます。

 これはきっと着物の持つ不思議な魔力が人々の心を引き寄せたのにちがいありません。

 本物の持つ良さというのは、後になってわかってくれば良いと思います、とにかく手にすること、身に纏うこと、それからです。着てこそきもの・着物は身に纏い、人の体温によってその輝きを増すもの、どんどん着物を着る人が増えていく、なんだかとっても嬉しいのです。

さあ、実家へ行って、おばあちゃんやお母さんのたんすに眠ったままの着物を頂いてきましょう!

アンティーク着物ブームの大きな波が、今まさに押し寄せて来ようとしています。人より一歩先に踏み込んで、その楽しさを手に入れたいものです。

 アンティーク着物、改良の裏技

 フリーマーケットやオークションで手に入れた素敵なアンティーク着物、さあ着ましょ!と思ったら、なんとサイズが小さいという事が良くあります。せっかく気に入って買ったのに、タンスの肥やしでは着物が可哀想だと思いませんか?

 アンティーク着物は、洋服の上に羽織って着たり、飾り紐などで、短くブラウジングする様な独自の着方を楽しむこともできます。

しかし、古いからこそ醸し出される味わい、すばらしい織りや染めの色柄風合い、できることならもう一度着物として、蘇えらせてあげて欲しいものです。

どこをどのようにすれば、少しでも自分の寸法に近づけることができ、着物として着ることができるかは、場合によって様々ですが、舞台衣裳を扱う衣裳屋さんの裏技が、お役に立つかも知れません。

 舞台に立たれる方も、年々体格の良い方が増え、何年か前に作った衣裳では、寸法が合わないという事が多々あります。しかしその都度新調していたのでは貸衣裳屋として経営が成り立ちませんし、衣裳は新しければ良いというものでもなく、時間が経っているからこそいい風合いの出るものもあるのです。そういった時の裏技ですから、この着物をどうしても着たいという想いがあればこそのやり方で、言ってみれば継ぎ接ぎの着物というわけです。ここはひとつ考え方を柔軟にして、パッチワーク着物と思えば良いのではないのでしょうか。

 着物は反物の4分の1以上が縫い代の中に縫い込まれています。帯で隠れる部分や下前に入る部分を差し引いて考えると、半分近くの表面積が見えないところに隠れてしまうということになります。

見えないところに違う布を継ぎ足し、見えるところに表地を使うという事なのです。

 裄を伸ばしたい・身幅を広くしたい身丈を長くしたい、そんな時一度試してみてください。

 パッチワーク着物を楽しむのなら、二枚の着物を使って、ゆったりサイズの一枚を作ることも簡単です。

 和裁が出来ないからと嘆かないで下さい、これは和裁ではありません。これを和裁と呼んだりしたら、一生懸命技術を習得された和裁の先生方に怒られます。言うなれば、着物蘇生法とでも言うのでしょうか。

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